2013年1月12日土曜日

層雲峡 銀河の滝 2013.1.12

銀河の滝を3ピッチで登った。
アイスでは初めてのマルチピッチが楽しみでもあり、少し緊張。
印象深かったのは冬のクライミング特有の自然現象だった。
チリ雪崩れや氷の崩落、足元から壁の上へ吹き上がってゆく風など、恐ろしくも無事終わ
ってみると心が躍る要素でもあったなという感想。

そして今回特に感じた事。
メンタル面でかなり消耗した。
最終ピッチ後半は若干険悪な登りもあったのだけど、それ以上に精神的に萎縮してしまっ
た感が強かったように思う。
体力的にも精神的にも慣れない長丁場で、いわゆる「ヨレ」た。
取り付き付近にあればおそらくなんなく通過出来たような部分も思うように体が上げられ
ず、登り切るのにけっこうな時間を要してしまった。
最後は半ば降りてしまいたいなという弱気になりながらも、後数メートルで最終ピッチ終了
であるため、気力を振り絞って登り切った。
若干隣のラインを登って来ていた仲間のたっかんさんは快適なクライミングだったと平然と
した様子。
自分とベテランクライマーの彼我の差に唖然としながらも、経験値を積み重ねるしかない
だろうなと実感した。

ちなみに今回はこういった意味(大きな壁で泰然としてられる。)での「強さ」が今の自分
には無いのだろうなと思った。
これはもう、経験が少な過ぎるのだと思う。
これまでのクライミングの指向が違ったのだから仕方が無いのだけど、こういうアルパイン
的強さを持ったクライマーはとてもかっこよく見えた。
かっこいいなどとは安易な表現のようだけど、結局、何かの役に立っている訳でも無い僕
自身の登山という娯楽の性質上、やはり、かっこいいという表現は適切だと思う。

閑話休題。
今回のクライミングで感じた事。
もし、落ちたら落下する距離とその係数に対して、耐えられるとはにわかに信じがたい足
元数メートル下のアイススクリューをプロテクションにして行なう自分なりにいっぱいい
っぱいのクライミング。(まどろこしくてすみません。。要するにけっこうテンぱった。)
そんなクライミングをした後は日常の事がとてもゆるゆるしたものに感じる。
言い換えるとそれは自分にとってそこでしか得られないものを得られる行為であるとも言え
る。
そんな登りから、何やら新たなクライミング観を触発された日だった。

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